「毎日サービス残業なのに、残業代がまともに出ていない」「固定残業代だからと言われて、どれだけ働いても給料が同じ」——もしそう感じているなら、あなたには本来もらえるはずの残業代が未払いになっている可能性があります。そしてそれは、あとから請求して取り返せるお金です。
この記事では、未払い残業代の計算方法・集めるべき証拠・請求の手順・時効を、はじめての人にもわかるように整理しました。さらに「在職中は言い出しにくい」「もう辞めたい」という人向けに、辞めながら・辞めたあとに取り返す方法まで解説します。

先に結論
- サービス残業・固定残業代の超過分・管理職扱いでも、残業代は請求できるケースが多くあります。
- カギは「証拠」と「時効」。残業代の時効は2025年時点で原則3年——毎月、古い分から請求権が消えていきます。
- 在職中に言い出しにくいなら、辞めながら/辞めたあとに弁護士経由で請求する方法があります。
そもそも未払い残業代とは?あなたのその残業、請求できるかも

残業代とは、法律で決められた労働時間(原則1日8時間・週40時間)を超えて働いた分に対して、割増した賃金を支払わなければならないというルールに基づくお金です。次のような「よくある思い込み」で、実は未払いになっているケースが非常に多くあります。
- サービス残業:「うちは残業代が出ない会社だから」と言われても、法律上は支払い義務があります。
- 固定残業代(みなし残業):固定分を超えて働いた時間には、別途残業代が発生します。「固定だから青天井」は誤りです。
- 管理職だから対象外:残業代が出ないのは労働基準法上の「管理監督者」に限られ、肩書きだけの"名ばかり管理職"は請求できることがあります。
- 年俸制・裁量労働制:これらでも、一定の残業代が発生する場合があります。
未払い残業代はいくら?【計算方法】

残業代は、次の式で計算します。難しく見えますが、順番に当てはめるだけです。
1時間あたりの基礎賃金 ×割増率× 残業した時間
1時間あたりの基礎賃金は、「月給(一部の手当を除く)÷ 1か月の平均所定労働時間」で求めます。これに、次の割増率をかけます。
| 残業の種類 | 割増率(法定の最低) |
|---|---|
| 時間外労働(1日8h・週40h超) | 25%以上 |
| 月60時間を超える時間外労働 | 50%以上(中小企業も対象) |
| 深夜労働(22時〜翌5時) | +25%以上 |
| 法定休日の労働 | 35%以上 |
たとえば基礎時給1,500円の人が、通常の残業を月40時間していれば「1,500円 × 1.25 × 40時間 = 月75,000円」。3年分なら単純計算で約270万円にもなり得ます(あくまで概算です)。深夜や休日が重なると、割増率はさらに上がります。
請求の成否は「証拠」で9割決まる【集めるべきもの】

残業代請求で最も大切なのが「残業していた事実」を示す証拠です。証拠があるほど、請求はスムーズに通ります。在職中に集められるものは、早めに手元へ保存しておきましょう。
- 労働時間の記録:タイムカード、勤怠管理システムのデータ、PCのログイン/ログオフ記録、ICカードの入退館記録。
- 業務の記録:業務日報、送受信した業務メールやチャットの時刻、残業を指示するメール・メモ。
- 契約・給与の書類:雇用契約書、就業規則、給与明細(未払いの金額を示すため)。
- 自分の記録:手帳やスマホに「何時から何時まで働いたか」を毎日メモするだけでも証拠になります。
未払い残業代を請求する5つのステップ

- 証拠を集め、金額を計算する:前章の証拠をもとに、未払い額を算出します。
- 会社に請求する(交渉):まずは会社へ支払いを求めます。ただし個人での交渉は、うやむやにされたり不利な条件をのまされたりしがちです。
- 内容証明郵便を送る:「いつ・誰が・何を請求したか」を公的に記録として残せます。時効を一時的に止める効果(催告)もあります。
- 労働基準監督署に相談する:会社に是正を促してもらえる場合があります(ただし個別の取り立てはしてくれません)。
- 弁護士に依頼する/労働審判・訴訟:交渉で解決しなければ、法的手続きで請求します。ここは専門家の力が最も効くところです。
【要注意】残業代は「時効」で毎月消えていく

未払い残業代には時効があります。2025年時点で、時効は原則3年です(法改正により、将来的にさらに延びる可能性があります)。これは、古い月の残業代から順に、請求できる権利が毎月消えていくことを意味します。
【辞めながら取り返す】在職中に言い出せない人の選択肢

「残業代を請求したいけど、在職中に会社ともめたくない」「そもそももう辞めたい」——こういう人が今とても増えています。実は、退職と残業代請求は同時に進められます。
会社に直接言い出すのが怖いなら、まず退職代行で安全に会社を離れ、そのうえで請求を進める方法があります。特に弁護士が運営する退職代行なら、退職の手続きと未払い残業代の請求をまとめて任せられるので効率的です。
まず安全に辞めたいなら
「辞める」と自分で言い出せない・引き止められそうなら、退職代行で会社と直接やり取りせずに退職できます。料金と運営形態(弁護士/労組/民間)で比較しました。
自分でやる vs 弁護士に頼む【残業代は弁護士の得意分野】

残業代請求は、証拠の集め方・計算・会社との交渉すべてに専門知識が要ります。自分でやることもできますが、弁護士に頼むと成功率と回収額が上がりやすいのが実情です。
- 証拠の開示請求ができる:手元に資料がなくても、会社からタイムカード等を出させられる場合があります。
- 正確に計算できる:割増率や基礎賃金の計算ミスで損をしません。
- 会社へのプレッシャーになる:弁護士名義の請求は、会社が真剣に対応せざるを得ません。
※弁護士費用は「着手金+成功報酬」型などがあり、回収できた場合にその一部を支払う形が一般的です。金額は事務所により異なるため、まずは無料相談で見積もりを確認しましょう。
残業代を取り返したいなら弁護士へ
弁護士法人ガイアは、退職の代行に加えて、残業代や退職金の請求・有給消化の交渉・ハラスメント対応まで弁護士が対応します。「辞めたい」と「未払いを取り返したい」を同時に進めたい人に。相談はLINE・電話・メールから無料でできます。
未払い残業代についてよくある質問
Q. すでに退職した会社にも請求できる?
できます。時効(原則3年)の範囲内であれば、退職後でも請求可能です。むしろ辞めたあとのほうが、気兼ねなく動けるという人も多いです。
Q. 証拠がタイムカードしかない。足りる?
タイムカードは有力な証拠です。それに加えて業務メールの時刻や自分のメモがあれば、より確実になります。まずは今あるものだけで相談してみましょう。
Q. 会社に「残業代は払わない契約」と言われた。
そうした合意があっても、法律上の残業代を下回る部分は無効になり得ます。「契約したから無理」と諦める必要はありません。
まとめ
サービス残業や固定残業代の超過分は、あとから請求して取り返せるお金です。カギは「証拠」と「時効(2025年時点で原則3年)」。古い分から毎月消えていくので、心当たりがあるなら早く動くほど得です。在職中に言い出しにくい・もう辞めたいなら、退職代行で安全に辞めつつ、弁護士に請求を任せる方法もあります。まずは無料相談で「自分はいくら取り返せるのか」を確認するところから始めましょう。
※本記事は一般的な情報であり、個別の残業代の発生・金額・請求の可否を保証するものではありません。制度や時効は改正される場合があります。具体的な対応は弁護士等の専門家や労働基準監督署にご相談ください。広告(アフィリエイト)を含みます。