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「バイトを辞めさせてくれない」と悩んでいる人でも、期間の定めのないバイトなら、辞めると申し出た日から2週間で雇用が終わります。根拠は民法627条1項で、条文には店長の承諾を条件にする文言がなく、人手不足や後任探しは辞める条件になりません。
高校生や大学生、フリーターやパートで、店長に伝えても流されてしまった人は、手順の章から先に読んでも構いません。この記事では、店の言い分ごとの法律の答えと、自分で動く手順、顔を合わせずに辞める退職代行の選び方を順に書きます。
この記事で分かること
- 期間の定めのないバイトは、店長が認めなくても申し出から2週間で辞められる
- 契約期間が決まっているバイトは、契約書の期間と「やむを得ない事由」の有無で辞められる日が変わる
- 損害賠償・給料・シフトの言い分は、民法と労働基準法の条文に当てはめて確かめられる
- 店長と顔を合わせたくない人向けに、アルバイト料金のある退職代行5つを、条件をそろえた表で並べた
バイトは店長が認めなくても辞められる
期間の定めのないバイトは、法律上は申し出から2週間で辞められるため、店長の承諾がなくても辞められます。民法627条の中身と、退職をめぐる相談が公的な窓口にどれだけ寄せられているかを、この順に確かめます。
民法627条が決めている2週間
民法627条1項は、雇用の期間を定めなかったときは、各当事者がいつでも解約を申し入れることができ、申入れの日から2週間を経過すると雇用が終了すると定めています。
条文に承諾の文言はありません。
アルバイトも、期間を定めていなければこの規定の対象で、店長の許可は辞める条件に入っていません。
退職日の決め方
退職届に書く退職日は、申し出た日から2週間より後の日付にします。たとえば10月20日に申し出るなら、11月3日より後の日付にそろえておけば、2週間に足りないと言われる心配がなくなります。店が受け取りを拒む場合の送り方は、手順の章で説明しています。
辞めさせてもらえない相談は珍しくない
令和7年度に総合労働相談コーナーへ寄せられた民事上の個別労働関係紛争の相談は27万7,053件で、1位は「いじめ・嫌がらせ」の55,614件、2位は「自己都合退職」の38,386件、3位は「労働条件の引き下げ」の33,368件でした。
前年度の令和6年度も、自己都合退職の相談は41,502件で2位でした。
この数字は退職に関する相談の件数で、辞めさせてもらえない相談だけを数えたものではなく、1回の相談で複数の内容にまたがる場合はそれぞれ数えています。それでも、退職をめぐって公的な窓口に相談する人は、毎年4万件前後いると読めます。
なぜ辞めさせてくれないのか
引き止める店の事情として考えられるのは、シフトに穴が開くことと、新しい人を採用して仕事を教える手間の2つです。
店の事情がどうであっても、627条の2週間は変わりません。
バイトを辞められる日は契約期間で決まる
契約期間の定めがないバイトは申し出から2週間で辞められますが、契約期間が決まっているバイトは、やむを得ない事由があるときに直ちに契約を解除できるというのが民法628条の定めです。

| 契約の種類 | 辞められる時期 | 根拠 |
|---|---|---|
| 期間の定めがない | 申し出た日から2週間を経過した時 | 民法627条1項 |
| 期間の定めがある(1年以内) | やむを得ない事由があれば直ちに解除できる。その事由が自分の過失で生じたときは、店への損害賠償の責任を負う | 民法628条 |
| 期間が1年を超える | 契約期間の初日から1年を経過した日以後は、店に申し出ていつでも退職できる(一定の例外あり) | 労働基準法 附則137条 |
| 聞いていた労働条件が実際と違う | 即時に労働契約を解除できる | 労働基準法15条 |
1年を超える契約の行は、一定の事業の完了に必要な期間を定める契約などを除いた場合の定めで、アルバイトで契約期間が1年を超える例は少ないため、多くの人は上の2行で足ります。
契約期間を確かめる方法
採用時にもらった契約書や労働条件の書面で、契約期間の欄に終わりの日付があるかを見ます。終わりの日付がなければ627条の2週間が使え、日付があれば628条の考え方になります。
契約が3か月や半年で区切られていて期間の終わりが近いなら、更新しない意思を早めに伝える方法もあります。書面が手元になくて契約の種類が分からない人は、総合労働相談コーナーで事情を話して確かめるのが近道です。
やむを得ない事由は条文に書かれていない
何が「やむを得ない事由」にあたるかは、民法628条の条文に書かれていません。
聞いていた条件と実際の働き方が違う場合は、労働基準法15条の即時解除が使えるので、契約書と実際の勤務内容を見比べるところから始めます。
辞めさせてくれない言い分と法律の答え
店長の引き止め文句は、条文に当てはめると「辞める条件にならない言い分」と「別の条文が関わる言い分」に分かれます。言われがちな6つの言い分を、法律の定めと次の一手に結びました。

| 言われること | 法律の定め | 次の一手 |
|---|---|---|
| 「人手不足だから無理」「後任が見つかるまで待って」 | 民法627条1項は承諾を条件にしておらず、申し出から2週間で雇用が終わる | 退職日を日付で書面に書いて伝える |
| 「辞めるなら損害賠償を払え」 | 労働基準法16条は、違約金や損害賠償額をあらかじめ決める契約を禁じている。実際に生じた損害の請求は、民法415条の別の話 | 書面が届いたら総合労働相談コーナーに持ち込む |
| 「最後の給料は出さない」 | 労働基準法23条は、退職した労働者の請求があれば7日以内に賃金を支払うよう定め、24条は全額払いを原則としている | 支払いを書面で請求し、払われなければ労働局へ相談する |
| 「退職届は受け取らない」 | 627条は「申入れ」で足り、受け取りは条件になっていない | 郵送や内容証明郵便で送る |
| 「もうシフトを入れた」 | 期間の定めがなければ、申し出から2週間で雇用が終わるため、それより先の日付のシフトは雇用が終わった後の日になる | 退職日を書面に書き、退職日より後のシフトは入れないよう伝える |
| 怒鳴る・脅す・帰らせない | 労働基準法5条は、暴行・脅迫・監禁などで意思に反して労働を強制することを禁じている | やり取りをメモやLINEで残し、総合労働相談コーナーへ相談する |
給料の全額払いには法令や労使協定による例外があるため、「必ず全額」ではなく「全額払いが原則」と読みます。
損害賠償を求められた時
「辞めるなら損害賠償」と言われても、辞めた場合の賠償額をあらかじめ決めておく契約は、労働基準法16条が禁じています。実際に生じた損害を民法415条で請求できる場合はありますが、バイトの退職で請求が認められるかどうかは、条文だけでは判断できません。
請求書が届いたとき
請求書や書面が届いたら、支払いに応じる前に総合労働相談コーナーへ持ち込みます。
金額の大きい請求や、裁判の話に進んでいる場合は、弁護士への相談が必要な場面です。
給料を払わないと言われた時
給料は請求できます。
請求すれば7日以内に支払われるのが労働基準法23条の定めで、賃金に争いがある場合でも、争いのない部分は7日以内に払う決まりです。
口頭で断られたときは、「◯月分の給料を◯月◯日までに支払ってください」と書面かメールで請求しておくと、払われない場合にその書面を持って労働局の窓口に相談できます。
就業規則に1か月前とある時
就業規則に「退職は1か月前までに申し出る」とあっても、法律が定めている期間は2週間です。ただ、就業規則と食い違うと店が主張しやすいため、まず退職日を日付つきで伝え、迷う場合は総合労働相談コーナーに聞きます。
バイトを辞めさせてくれない時の手順
自分で辞めるなら、退職日を日付で伝え、退職届を書面で出し、受け取られなければ本社への連絡と郵送に切り替え、それでも動かなければ労働局の窓口に相談する流れで進めます。

- 退職日つきで店長に伝える:「◯月◯日付で辞めます」と日付で言い切る
- 退職届を書面で出す:控えを残し、受け取られなければ郵送に切り替える
- 本社や上の人に相談する:いつ誰に申し出たかを、日付の順に伝える
- 内容証明郵便で送る:いつ、どんな文書を送ったかを日本郵便が証明する
- 総合労働相談コーナーに相談する:無料・予約不要で、学生も使える
退職日つきで店長に伝える
「辞めたいです」と気持ちだけを伝えると、店長に「考えておく」と流されやすいため、「◯月◯日付で辞めます」と日付で伝えます。日付は、申し出から2週間より後の日です。
口頭で伝えた場合も、同じ内容をLINEやメールで送っておくと、いつ申し出たかが記録に残ります。言い出しにくい人は、バイトを辞めたいと言えない時の伝え方に言い方の例があり、先に読んでおくと話しやすいです。
円満退職を目指す人は、話し合いの姿勢として、引き止められても理由を詰めず、退職日を繰り返し伝えるだけにとどめます。話し合いが長引いたら、その場で結論を出さず、書面に切り替えます。
退職届を書面で出す
退職届には提出日・退職日・氏名を書き、渡す前に写真かコピーで控えを残します。
店長が「受け取れない」と言うなら、手渡しにこだわらず郵送に切り替えるのが近道です。
本社や上の人に相談する
チェーン店では、本社の窓口やエリアの責任者も相談先です。連絡するときは、いつ誰に退職日つきで申し出たかを、日付の順に書いて伝えます。
個人経営で本社がない店では、この手順は要りません。
内容証明郵便で送る
内容証明は、いつ、どんな内容の文書を、誰から誰あてに差し出したかを、日本郵便が証明するサービスです。証明されるのは文書を送った事実であって、内容が真実かどうかではありません。
退職日つきの退職届を内容証明で送れば、店が受け取りを拒んでも、申し出た日付と内容が記録に残ります。料金は改定があるため、日本郵便の案内で確かめてください。
総合労働相談コーナーに相談する
総合労働相談コーナーの要点
総合労働相談コーナーは、解雇・賃金・いじめ嫌がらせなど、あらゆる分野の労働問題が対象で、学生や就活生の相談も受けています。専門の相談員が面談か電話で対応し、予約は不要で、無料です。
都道府県労働局と労働基準監督署などに置かれていて、全国に378か所あります。土日祝と年末年始(12月29日〜1月3日)は閉まっているので、平日に連絡します。
平日の昼に電話できない人は、労働条件相談ほっとライン(0120-811-610)も使えます。月〜金は17時から22時、土日祝は9時から21時で、無料・匿名で相談できますが、対象は賃金不払残業などの労働基準関係法令の問題で、事業場への指導まではできません。辞めさせてもらえない相談は、総合労働相談コーナーが先です。
高校生など未成年の方は、手順に入る前に保護者へ事情を話します。店とのやり取りの経過を共有しておくと、行き詰まったときに相談先を一緒に探せます。
バイトのバックレを避けたい理由
辞めると伝えないまま行かなくなるバックレは、避けたほうが安全です。2週間の起点になる申し出が残らず、退職日も決まらないため、給料の請求や退職の証明で自分が動きにくくなります。

無断で行かなくなると起きること
無断で行かなくなると、店が損害賠償を言い出す理由を作ってしまいます。民法415条は、約束どおりの履行をしなかった人に、生じた損害の賠償を請求できると定めており、請求が認められるかどうかは条文だけでは分かりません。
契約期間が決まっているバイトなら、民法628条により、やむを得ない事由が自分の過失で生じたときに店への賠償責任を負います。
すでに行かなくなった時
無断で休んでしまった人も、今から退職日つきの退職届を郵送すれば、申し出た日付が記録に残ります。内容証明で送る方法もあり、店から連絡が来ても、やり取りは書面かメールで残します。
給料は、退職の場合に本人が請求すれば7日以内に支払う決まりです(労働基準法23条)。退職日つきの書面を送るとき、未払いの給料の請求も同じ書面に書いておくと、請求した日付も記録に残ります。
店から請求書が届いたら、支払いに応じる前に総合労働相談コーナーへ持ち込みます。動き方の全体は、バックレてしまった後の対処にまとめています。
SNSへの書き込みは別のトラブルを増やす
SNSで店の名前や店長への不満を書き込む行為は、退職の話とは別のトラブルを増やすだけで、辞める手続きは進みません。
バイトの退職代行を選ぶ条件
店長と顔を合わせたくない、連絡が怖いという人は、退職代行に連絡を任せる道があります。アルバイトの料金がある退職代行は、民間の業者と労働組合の2種類に分かれます。

民間と労働組合の違い
労働組合は、労働組合法6条により、組合員のために使用者と交渉する権限を持っています。民間の業者は、弁護士でない者が報酬を得て法律事務を扱うことを弁護士法72条が禁じているため、退職の意思を伝える連絡の取次が中心です。
未払い賃金の請求や損害賠償を言われているなど、会社との交渉が要りそうな人には、労働組合が実施する形のサービスが向いています。
請求が裁判の話に進んでいるなら、弁護士に相談する場面です。
アルバイトで使える退職代行5つの料金と条件
2026年10月時点の内容を、アルバイト・パートで使う条件でそろえて並べました。料金は税込で、OITOMAだけ税込の明記がありません。
| サービス | アルバイトの料金 | 後払い | 即日 | 返金 | 運営の形 |
|---|---|---|---|---|---|
| 退職代行Jobs | 27,000円(雇用形態を問わず同額) | 現金後払いOK(簡単な審査あり) | 最短30分で即日退職 | 退職できなければ全額返金 | 民間。ユニオンジャパンと連携 |
| 男の退職代行 | 18,800円+組合費1,000円 | 可(Paidyの翌月後払い) | 即日退職が可能 | 退職できなければ全額返金 | 合同労働組合が実施 |
| わたしNEXT | 18,800円+組合費1,000円(社会保険未加入のアルバイト・パート) | 翌月後払い(Paidy)・コンビニ後払い | 最短で依頼当日 | 退職できなければ全額返金(所定の要件あり) | 合同労働組合が実施 |
| 退職代行OITOMA | 一律20,000円 | 可(手数料9,000円・申込から最長1か月) | 申込の翌日から出社不要 | 退職できなければ全額返金 | 運営会社H4と提携の労働組合 |
| 退職代行ネルサポ | 公式サイトの料金表で確認 | 公式に記載なし | 即日対応が可能 | 退職できなければ全額返金(利用規約に基づく) | 民間。業務は連絡の取次に限る |
Jobsは労働組合への加入が任意で、退職代行と同時に加入すると組合費2,000円が加わり、合計29,000円になります。男の退職代行とわたしNEXTは同じ組合の運営で、組合費1,000円が別にかかります。わたしNEXTは、キャバクラや風俗などのナイトワークを承っていません。
条件別の選び方
- 後払いにしたい人は、Jobs・男の退職代行・わたしNEXT・OITOMAが対応している。OITOMAは後払いの手数料が9,000円かかり、ネルサポは公式に後払いの記載がない。
- 費用を抑えたい人は、組合費を足して合計19,800円になる男の退職代行・わたしNEXTと、一律20,000円のOITOMAが近い金額で、Jobsは27,000円になる。
- 会社との交渉が要りそうな人は、労働組合が関わるJobs・男の退職代行・わたしNEXT・OITOMAから選ぶ。ネルサポは民間のため、取次が中心だ。
- 当日に辞めたい人は、最短30分のJobs、依頼当日に対応できるわたしNEXT、即日対応のネルサポ・男の退職代行が候補になる。OITOMAは申込の翌日から出社が不要だ。
5つとも、退職できなかった場合は全額返金と案内しています。各サービスの詳しい料金と評判は、退職代行Jobsの口コミ、わたしNEXTの口コミ、退職代行OITOMAの口コミ、退職代行おすすめ比較で確かめられます。
バイトを辞めさせてくれない時のQ&A
よく検索される4つの疑問に、条文と公的な窓口の案内の範囲で答えます。

バイトを辞めさせてくれないのは違法ですか
A期間の定めのないバイトでは、店長の承諾がなくても申し出から2週間で雇用が終わるため、辞めさせないという店の言い分は民法627条と合いません。そのうえで、脅しや賃金の不払いなど個別の行為が違法かどうかは、事実関係によって変わります。
辞めさせてくれないのはパワハラですか
Aパワハラにあたるかは、この記事では判断できません。暴行・脅迫・監禁などで意思に反して労働を強制すれば、労働基準法5条の問題になりえます。判断は総合労働相談コーナーに事実を伝えて聞きます。
バイトを辞めさせてくれない時に労基へ相談できますか
Aできます。総合労働相談コーナーに、無料・予約不要で相談できます。都道府県労働局と労働基準監督署などに置かれ、全国378か所に設けられ、学生の相談も受け付けている窓口です。
辞めたいと言った後に行かなくなるとバックレですか
Aバックレは、退職の意思を伝えないまま行かなくなることを指す言葉です。退職日つきの書面を出して動いた場合は、バックレとは別の扱いです。2週間のあいだのシフトの扱いは、退職日を伝える時に店と確認しておきます。
バイトを辞めさせてくれない時のまとめ
今日の最初の1つ
期間の定めのないバイトは店長が認めなくても申し出から2週間で辞められ、引き止めの言い分は条文に当てはめれば辞める条件になりません。今日できる最初の1つは、退職日を決めて退職届を書き、写真で控えを残すことです。
無断で休んでしまった人はバックレてしまった後の対処、会社から退職を拒まれている人は退職拒否された時の対処法へ進みます。
参照
- e-Gov法令検索:民法(627条・628条・415条)、労働基準法(5条・15条・16条・23条・24条・附則137条)、労働組合法6条、弁護士法72条
- 厚生労働省:総合労働相談コーナーのご案内/令和7年度個別労働紛争解決制度の施行状況/労働条件相談ほっとライン
- 日本郵便:内容証明
- 退職代行Jobs・男の退職代行・わたしNEXT・退職代行OITOMA・退職代行ネルサポの各公式サイト(2026年10月時点)